耳の疾患

耳の不調があれば、とにかく早くご相談を

耳の不調があれば、とにかく早くご相談を

耳は聴覚を司る大切な器官であり、音を感じ取るだけでなく、体のバランスを保つ役割も担っています。しかし、その繊細な構造ゆえに、様々な要因で不調をきたすことがあります。

特に注意が必要なのが、小さなお子さんやご高齢の方です。お子さんの場合、耳は6歳ごろまで発達を続けており、この時期の聴覚障害は言語発達にも影響を及ぼす可能性があります。一方、ご高齢の方は聞こえの低下によってコミュニケーションを避けるようになり、認知機能の低下を招くリスクが指摘されています。

耳の不調は本人が自覚しにくく、周囲のご家族が気づくことも多いものです。「いつもより声が大きい」「聞き返しが増えた」など、少しでも気になる変化があれば、文京区本駒込の本駒込耳鼻咽喉科へご相談ください。

正しい耳掃除の方法

耳の中には自浄作用があり、通常は耳垢が自然と外へ排出されるようになっています。しかし、耳垢が溜まりすぎると不快感の原因となることがあります。耳掃除をする際は、綿棒を使用し、耳の穴の入り口付近(見える範囲)までにとどめましょう。決して奥まで入れすぎないようご注意ください。
耳垢が固くなって取れにくい場合や、違和感が続く場合は、当院にご相談ください。

主な耳の疾患

外耳炎

耳掃除の際に綿棒を強く押し付けたり、奥まで入れすぎたりすることで、外耳道(耳の穴から鼓膜の手前まで)を傷つけ、炎症を引き起こすことがあります。また、耳に入った水も原因となります。適切な治療を行わないと慢性化する可能性があります。点耳薬や内服薬による治療を行います。
 

主な症状

  • 耳の痛みやかゆみ
  • 耳だれ
  • 耳閉感
  • 音が聞こえづらい(難聴) など

外耳道異物

耳の中に異物が入り込んで取れなくなった状態です。特にお子さんに多く見られ、小さいおもちゃや豆などを入れてしまうことで起こります。大人の場合は綿棒の先や髪の毛などが原因となることも多いです。無理に取り出そうとすると鼓膜を傷つける危険があるため、専用のフックや鉗子を用いて取り出します。

主な症状

  • 耳の違和感
  • 痛み
  • 音が聞こえづらい(難聴)
  • 耳だれ(耳の中が傷ついた場合) など

外耳道真菌症

耳の中で真菌(カビ)が繁殖する病気です。抗生物質が効かないため、定期的な洗浄(週2~3回)と軟膏による治療を行います。症例にもよりますが、おおむね1~2か月程度の通院で改善することが多いです。

主な症状

  • 強いかゆみ
  • 耳だれのこびりつき
  • 耳閉感
  • 痛み など

中耳炎

急性中耳炎

風邪の後に発症することが多く、特に3歳未満のお子さんに多い疾患です。症状と鼓膜の診察、培養検査を行い、抗生剤による治療を実施します。重症例では鼓膜切開が必要になることがあります。
 

滲出性中耳炎

小児期に多い疾患で、鼓膜の内側に水がたまって聞こえづらくなります。鼻水を伴うことが多いため、まずは鼻の治療を行います。それでも改善が見られない場合は、鼓膜切開や鼓膜チューブ留置術などを検討することもあります。また、50歳以上の発症例も多々見られます。
 

慢性中耳炎

長期間の炎症によって鼓膜に穴が開き、耳だれが続く疾患です。点耳薬による治療を基本としますが、状況に応じて鼓膜閉鎖術などの手術を検討します。
 

真珠腫性中耳炎

鼓膜の一部が中耳内に入り込み、そこに垢などがたまって塊を形成する病気です。放置すると周囲の骨を破壊しながら進行し、顔面神経麻痺や髄膜炎などの深刻な合併症を引き起こす可能性があります。
 

耳垢栓塞(耳あか)

乾燥した耳垢であれば自然と外へ排出されますが、ベタベタした「アメ耳」タイプの方は耳垢が外耳道に詰まりやすい傾向にあります。綿棒での耳掃除は外耳道入り口付近までにとどめ、奥までは入れないようにしましょう。無理に除去しようとすると、かえって奥へ押し込んでしまい、耳閉感や難聴を引き起こすことがあります。当院では顕微鏡を用いた専門的な処置や、耳垢を柔らかくするお薬を使って、安全に取り除きます。

主な症状

  • 耳が詰まった感じ
  • 音が聞こえづらい(難聴)
  • 違和感
  • 自分の声が響く など

難聴

突発性難聴

原因がはっきりしないまま、突然片方の耳の聞こえが悪くなる病気です。早期発見・早期治療が重要です。症状が重い場合は、専門的な治療方法を検討することもあります。耳の聞こえに異常を感じた場合は、できるだけお早めにご相談ください。

老年性(加齢性)難聴

年齢を重ねることで少しずつ進行する聴力の低下です。両耳の高い音から聞こえにくくなるのが特徴で、会話の聞き取りにくさを感じるようになります。近年は認知症との関連も指摘されており、聞こえの改善を目的とした補聴器の使用が推奨されています。

騒音性難聴

大きな音に長時間さらされることで起こる聴力障害です。特に4,000Hzという特定の周波数の音が聞き取りにくくなるのが特徴です。職場での継続的な騒音や、音楽ライブでの大音量など、様々な環境が原因となり得ます。一度低下した聴力は回復が難しいため、予防が重要です。

機能性難聴

耳の器質的な異常が見られないにもかかわらず、聴力検査で反応が悪い状態を指します。ストレスや心理的な要因が関係していることが多く、他覚的な検査では正常な聴力を示すことが特徴です。必要に応じて精神科との連携による治療を行います。

耳管開放症・耳管狭窄症

中耳と鼻をつなぐ「耳管」の働きに問題が生じる疾患です。耳管開放症は、本来閉じているべき耳管が開いたままになる状態で、自分の呼吸音が気になったり声が響いたりします。一方、耳管狭窄症は耳管が狭くなって十分に開かない状態で、耳閉感や自声強調などの症状が現れます。
 

主な症状

  • 自分の声や呼吸音が響く
  • 耳閉感
  • 耳鳴り
  • めまい など

耳介血腫

耳たぶへの強い衝撃により、皮膚と軟骨の間に血液が溜まった状態です。格闘技やラグビーなどのコンタクトスポーツで発症することが多く、一般的に「ギョウザ耳」と呼ばれています。早期に血液を除去し、圧迫固定を行うことで変形を防ぐことができます。

主な症状

  • 耳介の変形・腫れ