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クリニックを受診する目的とは?薬をもらうだけではない医療

2026.09.18

クリニックに行く目的は、薬をもらうことだけでしょうか?

「この薬を出してほしい」「いつもの薬だけもらいたい」「念のため検査をしてほしい」など、患者さんにはそれぞれ医療機関を受診する目的や希望があります。

もちろん、患者さんの希望をお聞きすることは大切です。

しかし、クリニックの役割は、患者さんの希望された薬を処方したり、希望された検査をすべて行ったりすることだけではありません。

医療機関の役割は「必要な医療」を一緒に考えること

保険診療では、医学的に必要と判断される診察や検査、治療を適切に行うことが基本となります。

例えば、「以前と同じ症状だから、前と同じ薬がほしい」と思って受診した場合でも、今回も同じ病気とは限りません。

また、「念のため検査をしてほしい」と希望されても、すべての患者さんに同じ検査を行うわけではありません。

問診で伺った症状や経過、診察で得られた所見などを総合的に判断し、その患者さんにとって必要と考えられる検査を選択して行います。

これは患者さんの希望を無視しているのではなく、その時点で医学的に必要な医療は何なのかを考えているからです。

患者さんの希望と、医療費の問題

日本の医療は、健康保険という仕組みによって、多くの方が必要な医療を受けられるようになっています。

その一方で、医療費は患者さんが窓口で支払う金額だけではありません。保険料や公費などを含め、社会全体で医療を支えています。

そのため、患者さんの「できるだけ詳しく調べてほしい」「薬を多めに出してほしい」という希望にすべて応えていくことが、必ずしも良い医療につながるとは限りません。

必要性の低い検査や薬を増やせば、それだけ医療費も増えていきます。

「希望を断る」ことも医療の一部

私たち医療者にとって難しいのは、患者さんの希望にできるだけ寄り添いたいという気持ちと、医学的に必要な医療を適切に提供するという責任の両方があることです。

「薬が欲しいから薬を出す」
「検査をしてほしいから検査をする」

だけではなく、

「今の自分に本当に必要な医療は何なのか」

を患者さんと一緒に考える。

それも、クリニックを受診する大切な目的の一つだと私たちは考えています。

当院では、患者さんのご希望をできるだけお聞きしながら、問診や診察結果をもとに医学的な必要性を判断し、その方にとって適切な診療を行うことを大切にしています。